成り立ち

私たちは「 NPO法人ひとしゅが 」代表 秋永恭良(高知県)です。

アルコール依存症をはじめとした各種依存症の啓発を各地でおこなうために、高知、香川、広島、岡山、兵庫、京都、山梨のメンバーが集まり2022年6月に設立し、10月末にNPO法人となりました。

今までの依存症啓発の多くは「講演会」開催や、「パンフレット」の配布でした。しかし講演会には関係者しか来ませんし、パンフレットも興味のある人しか手に取りません。これでは依存症の知識を一般社会に広げるのは難しいです。

しかし2015年に高知県で一つの新しい流れが生まれました。NPO法人AKKこうち(アディクション問題を考え行動する会こうち)による啓発と相談会イベント「空と海とボクのココロ」です。

イオンモール高知を会場として、お酒に強いか弱いかの体質チェック(アルコールパッチテスト:文末に説明文があります)とクイズの無料実施・依存症啓発ポスター展示・子どもには風船を配り、着ぐるみ「くろしおくん」が一緒にカメラに映るこのイベントは、ショッピング客にも大好評となりました。毎年約300名の参加者を集めながら年に1回開催し続け、2024年1月には第9回を数えました。一般の客層を対象とした斬新な啓発イベントとしてアルコール関連問題学会にも報告され注目を集めています。

2022年から、AKKこうちのノウハウや人材とともに、ひとしゅがの活動が始まりました。

私たち「NPO法人ひとしゅが」は
このようなイベントを日本全国で行い、依存症について誰もが正しい知識を持って正しく対処でき、幸せな生活を送ることができることを目指しています。

団体名特定非営利活動法人ひとしゅが
代表秋永 恭良
事務局〒781-0251
高知市瀬戸西町1-127 二神方
Phone090-9775-2740
活動地域東京、山梨、京都、香川、高知、岡山、広島、長崎、静岡、徳島 エリア拡大中
Mailhitoshuga@gmail.com(総合窓口)
HPhitoshuga.com
SNSX :https://x.com/hitoshuganpo 
Instagram:https://www.instagram.com/hitoshuga 
Facebook:https://www.facebook.com/hitoshuga
公式キャラアディクション仮面
怪人ヨッパー

ひとしゅがの目的

この法人は、アルコール依存症をはじめ各種依存症に悩む人々が病を断ち幸福な生活を取り戻すことを支援し、
また社会一般に対して依存症に関する啓発活動や広報活動全国各地にまたがるネットワークの力を生かして行うことにより、公益に寄与していくことを目的としています。

※「ひとしゅが」という耳慣れない名称は、故 松村春繁(初代全日本断酒連盟会長)が残した「ひとりの酒害者も残さないことをめざし活動する」という言葉を縮めたものです。元々はアルコールのみを念頭に置いた言葉ですが「酒害」を「依存症」と読み替えれば依存症全体にあてはまる言葉です。                                         
依存症という病気を一般の方々に啓発する「NPO法人ひとしゅが」は断酒会とは異なる団体となります。

依存症に悩む本人や家族が、一日も早く治療や支援にたどり着くために

今も苦しんでいる依存症本人や家族がたくさんいますが、スムーズに支援につながることができません。その理由の一つとして、「一般社会が依存症に対して多くの誤解をしている」ことがあげられます。

「依存症なんて本人の気持ちの問題」
「家族が責任をもって解決すべき」
「依存症なんて恥ずかしい」
「精神科にかかるなんてとんでもない」

そんな誤解が、適切な治療に向かおうとする家族や本人の障害になっています。

また、運よく治療に結び付いたとしても、依存症の知識をもたない一般の人々に不適切な対応をされることもあります。たとえば断酒しているアルコール依存症患者に善意のつもりで酒を勧め、それをきっかけに再発につながった例がたくさんあります。

さらに昨今、社会問題となっている飲酒運転、これを繰り返す者のなかにはアルコール依存症者が多く認められるとの報告もあり、アルコール依存症の治療を行うことは飲酒運転の防止にもつながります。

私たちは依存症について、正確で具体的な知識を伝えたいと思います。

「依存症は脳の病気であり精神科に治療法が存在する」
「本人や家族を責めてもまったく解決しない」
「精神科は怖くない」
「依存症から回復し社会復帰した例がたくさんある」
「アルコール依存症患者には絶対酒を勧めない」
日本中の一般の人々、とりわけ依存症は自分には無関係だと思っている人々に伝えたいと思います。

依存症に関する具体的な知識を一般社会に啓発することで

誰もが依存症について十分な知識を持ち適切に対応できる社会
依存症の人もまわりの人もみんなが幸せな生活を送ることができる社会

を実現したいと思います。

そのためにも、

私たちはこれから、啓発イベント「空と海とボクのココロ」を全国各地で開催したいと思っています。

〇風船配布や着ぐるみで、ショッピング客や行きかう人々に、お酒に強いか弱いかの体質チェック(アルコールパッチテスト:無料)への参加を明るく呼びかけます。
〇無料で、お酒に強いか弱いかの体質チェック(アルコールパッチテスト)をおこない、健康とアルコールについて多くの人に伝えます。
〇アルコールクイズやパンフレット説明を通じて、「アルコール依存症は病気」「抱え込まず相談しよう」「精神科に治療法がある」などの依存症の正しい知識を伝えます。
〇オリジナルヒーロー「アディクション仮面」のショーにより、依存症の正しい知識を伝えます。
〇医療関係のメンバーが中心となり、個別相談にも対応します。明るく話しやすい雰囲気の中で病院や自助グループの情報を伝えることができます。
〇この活動を通じて、それぞれの地域の自助グループや医療機関の間につながりを作ることができます。

また、イベント主催ばかりではなく、他のイベントや研修会、大学祭などにブース参加しての啓発や相談会も考えています。またわかりやすいパンフレットの作成、依存症啓発用の映像の作成なども計画しております。

▼ひとしゅがの展望・ビジョン

「NPO法人ひとしゅが」ではアルコール健康障害関連の街角イベントを実施しています。このイベントは各地のショッピングモールや地下街で、土・日曜日や祝祭日の昼間に行っています。  

 内容は、お酒に強いか弱いかの体質チェック(アルコールパッチテスト:無料)と飲酒にまつわる簡単なテスト、そして依存症の啓発と相談です。

スタッフには依存症者とその家族、医療・行政・司法の関係者がおり、お話をした方で、ご家族に心配な人がおられる方には相談を受け付け、地元の医療機関をその場で紹介しています。

 またこの活動は、一般を対象にした”斬新な依存症啓発イベント”として、アルコール関連問題学会において報告され多くの関心を集めました。  

これからもこの活動を継続し、エリアを拡大しながら”日本各地の街角に届けたい!”

この願いが少しでも多くの皆様に届き、思いを知っていただき、そして お力を貸していただきたい、と思っています。
みなさまの暖かい応援をよろしくお願いいたします。

※アルコールパッチテストとは:
アルコールパッチテストは、皮膚にエタノールを含んだパッチを貼り、5~10分後の皮膚の色の変化を観察してアルコールに対する体質を判断します。 皮膚にあるカタラーゼという酵素が働きアルコールが分解されアセトアルデヒドに変わります。このアセトアルデヒドが付近の毛細血管を拡張させて血液が集まり赤くなります。アセトアルデヒドは主にALDH2酵素により分解されますが、人によって酵素の働き方が違うために赤味の度合いにも個人差が生まれます。この方法によりアルコール分解関連遺伝子(特にALDH2遺伝子)のタイプを70~80%の精度で判定できるとされており、アルコール分解能力を簡単にチェックする方法として広く利用されています。ただ肌の色やテストを行う時期によって、測定者の判定結果に影響を受けるとの研究結果があります(小宮ほか,2016)。ご自分の体質に合った飲酒行動を行うためには、簡便で精度の高いパッチテストの結果にくわえ、飲酒時の自覚症状とを併せて判断することにより判断していただくことが効果的です。さらに正確な結果を求められるのであれば、費用がかかりますが遺伝子検査を行ってください。なおアルコールパッチテストを行う前には必ず、”アルコールでかぶれませんか?”と伺ってから行います。
【参考資料】小宮秀明・佐々木絵未・黒川修行(2016)アルコール関連遺伝子多型を妥当基準としたエタノールパッチテストの信頼性:季節差や測定者間誤差の視点から.体育学研究,61,29-42.